PERFECT ANSWER

にのみやくんがパーマをかけておりました。GW最終日に最大のショックがわたしを襲いました。あらしはーいつもーパーマをかけたがーるーわたしはーいつもーそれをいやがるのー*1。でもじゅんのおかげで吹っ切れた。わたし10秒チャレンジがだいすきです。まーつもと!まーつもと!というお兄ちゃんズの声援のもと、とっても楽しそうにチャレンジをしてけっきょく失敗して全力で悔しがるじゅんのことを微笑ましそうに見つめるお兄ちゃんズ。わんぱくな弟・じゅんを見守る4人のお兄ちゃんという構図がわたしのしあわせです。そして誰よりも大きな声でまつもとコールをし、誰よりもまゆげを八の字にしながらじゅんを指差して笑うしょうくん…ゴフッえふえふゲフンゲフン。しょうじゅんバンザーイ☆
そして追記は、いままでの話とはまったく関係なくガツン…ではなくGANTZのパーフェクトなアンサーについての感想でございます。がっつりネタバレ。



初めに言っておくと、わたしは原作を読んでいません。続編をほぼオリジナルでまとめた映画版GANTZがスクリーンを通していちばん伝えたかったことは、ポスターのコピーにもなっていた「なぜ戦うのか」という問いかけなんだろうな。ガンツの世界では、戦うということはイコール生きることに直結するから、つまり「人はなぜ生きるのか」というのがガンツのメッセージで。そのなぜに対する答えが、PERFECT ANSWERと名づけられたこの続編だったんだろうと思います。だけど、そこに答えなんかなかった。なぜ生きるのか、その答えなんてない。それが、わたしがこの映画を見ての答えでした。

戦いから開放されて卒業したってまたガンツに呼び戻される。ガンツでしんだらこんどは星人になってまた戦い始める。どんなに戦っても、この理不尽なガンツの世界から逃れることなんて出来なくて、でもそれってわたしたちがいま生きている世界とおんなじなのよね。わたしたちは、ガンツスーツを着て銃で撃ち合うことはないかもしれないけど、理不尽なことばかりの社会でなにかのために生きている。戦っている。スクリーンの中で、奥さんのために戦っている人もいればじぶんを求めてくれる人のために戦っている人、恋人のため兄弟のために戦ってる人もいた。じゃあ、わたしはなんのために生きているんだろう?と考えると、加藤星人が言っていたことを思い出す。「けっきょくは自分のためだ」。そんなことを言う、じぶんとまったくおなじ姿をした星人に弟を殺されて戦う加藤、というシーンは印象的でした。でもそんな加藤もどんな理由であれお母さんのことを殺してしまっていて、だから言葉で抵抗できない加藤が切なかった。殺すというのは究極で現実的ではないけれど、加藤が弟を守るために母を犠牲にしたように、人にはなにかを守るために他のなにかを犠牲にしなくちゃいけないときもある。そのなにかが何なのか、ってことに明確な答えはないから難しいよね。くろのくんにとっては、たえちゃんを守るために犠牲にした対象がじぶんだった。わたし、もしくろのくんが意気揚々と*2、「おれがみんなを守る!」ってヒーローみたいにじぶんを犠牲にしたのならたぶん映画的に納得できなかったとおもう。でもわたしには、さいごまでくろのくんがヒーローには見えなかったから。なんでかっていったら、ぼろぼろになった体でぼろぼろになった辺りを見て「なんでこうするしかないんだ…」って呟いたくろのくんがいたからだとおもいます。ほんとうに、なんでああするしかなかったんだろうね。たえちゃんが泣いてくれてすこし救われたよ。
じぶんが生きるためになにかを犠牲にしなければならないガンツ(=わたしたちの生きている世界)で、くろのくんがたえちゃんを守ることを選んだのは、ある種の希望の光だったのかもしれないなあ。やっぱりなにも犠牲にせずぜんぶ守るなんて、簡単にできることじゃない。だからたえちゃんを守りきれなくて、声を押し殺して泣くくろのくんってぐっとくるものがあったな。みんなきっと、なにかを手放しながら進んでいくのだろうね。くろのくんは違ったけど。でもわたしだったらきっとくろのくんみたいな選択はできないから。だけど生きてるから。たえちゃんだって、くろのくんを忘れてしまってもきっとこれからを生きていく。だからなぜ生きるのかなんて、答えをだせるわけないよなあっておもいました。
ここまでまじめちゃんのフリして書いたけど心のもっと奥のほうでは「ギャッくろのくんのよだれ☆」とか「にのさんが血糊出しておる…血糊…ぐへへ」とか「遊園地であんな演出ってくろのくんってそういうキャラだったの?」とかいろいろアレな感じでお送りしているので大丈夫です(なにが?)。あと、エンドロールがすき。ガンツに限らずだけど、ラストシーン→一瞬の無音→エンドロールって流れがすきなんです。トップで「二 宮和也」って流れてきて、そのあと映画に関わったたくさんの人や会社の名前がでてくる。キャストは製作に携わる一員でしかないけれど、でもこの膨大な数の人を代表するいわば顔の立場を担うにのみやさん、をどうしても想ってしまうのです。改めて、おつかれさまでした。

*1:林檎嬢のギブスに乗せて

*2:って表現が正しいのか分からないけど