おおのさんへ


おおのさんを好きになったころ、わたしはきっと、目に見えるものの永遠を信じていました。これからずうっとあらしが好きだと信じて疑わなかったし、いま在るものはこの先もずうっと在るものだと思っていた。だけどね、あれから何年も経って、永遠なんて存在しないことをわたしは知ったんだ。いまは毎日繰り返しているこの日常だって、この先ずうっと続いたりなんかしない。信じられないものも増えたよ。ネガティブに聞こえるかもしれないけれど、それはある意味自然なことだと思うんです。一歩一歩進んでいれば、いつか景色が変わることは当たり前だから。だけど、だけどね。わたし、あの頃からずうっと、いまも変わらずおおのさんのことを信じてる。信じられないことも多いこの世の中で、画面越しでしか知りえない人のことをなんでそんなに信じてるのって聞かれて、例えばその答えを言葉で説明出来たとしても、ほんとのところはたぶん私の心の中しか分からないと思います。というか、わたしが今まで歩いてきた道を、実際に歩いてみないと分からないのだと思う。目に見えるものの永遠はもう信じていないけど、目に見えない何かをより強く信じるようになったのかもしれません。おおのさん、わたしはあなたのことを知らない。だけどわたしはきみが好きだよ。おおのさんも、もちろんわたしのことを知らない。だけど、「おおのさんが好き」だという「わたし」のことを、心のどこかで信じてくれているって、わたしはまた信じてる。今までたくさんありがとう。積み重なったありがとうが、この先に繋がっていくから。永遠なんて信じないけど、これからもずっとずっと大好きです。31歳のお誕生日、おめでとう。