友を信じる優しい声

突然ですけど、そしていまさら言うまでもないですけど、素晴らしき世界ってとんだ名曲ですよね。






さいきん何気なくこの曲を聴いていたら、あらしに対するいまのわたしの気持ちを、やさしく歌ってくれていることに気付いたのです。わたしとあらしの話なんて、ちっぽけなうたでしかないけれど。

未来を見ることも、過去に戻ることもできないけれど、でもいまわたしとあらしのあいだにあるものは、確かに越えてきた「いくつもの夜」。これがある限り、わたしはずうっと彼らが愛しいよ。もしも彼らの歌を聴くことがなくなっても、彼らを思い出すことがなくなっても、きっと5人の姿を見たときには必ずやさしい気持ちになる。やさしくなって、愛しくなって、泣きたくなるような、甘酸っぱい気持ちは永遠になくならない。それは、それほど「いくつもの夜」がわたしの胸の中にあるからだよ。

つらくて痛くて苦しくたって、さいごに救ってくれたのはあらしだった。たくさん泣いて、向こう側の世界に逃げて、あらしを見てくだらねーって心から笑って、それでまたいつもじぶんの場所に戻ってこれたんだ。そしてまたあしたを夢見ることが出来た。ありがとう、あらし。

ギリギリのところで最終電車に飛び乗ってじぶんの街に帰っていたのに、その電車がだんだん満員電車になって、たくさんの人に押しつぶされて、じぶんの街に帰るという目的さえ忘れかけている。乗るも乗らないもじぶんの自由。電車に乗らなくたって、歩いていれば家には帰れるよ。だけどね、電車の中ってあったかいんです。一人で歩いておうちに帰るのは寒いしさびしいけど、電車に乗ればあったかくて、たくさんの人がいる。灯りもついてる。きっと、勝手に呼吸をするのを忘れていただけ。ゆっくり深呼吸をしてあたりを見渡してみれば、また窓からいろんな景色だって見える。まだまだ、これから。

これはただのちっぽけな話にすぎないけれど。どうか、遠く遠く君の元へ届きますよう。